遅きに失した 2013 6 1
最近、マスコミで、
「円安が進んで、どうなったか」の記事があります。
こうした円安の効果については、
このサイトで、数ヶ月前に書きました。
「遅きに失した」と。
多くの企業が海外移転した後で、円安になっても、
「効果は限られる。遅きに失した」ということです。
私は、民主党政権時代に、
「急激に進む円高に対して、なんとかすべきだ。
このままでは、工場閉鎖が相次ぐ」と警告しましたが、
こうした問題に対する民主党政権の回答を聞いて、
私は、唖然とするとともに、「もう民主党政権は、だめだ」と思いました。
民主党政権の対策は、
工場労働者を、福祉などの介護分野に「移転」させるというものでした。
これは、マルクス経済学そのものの発想です。
マルクス経済学の失敗は、
「人間には適性がある。あるいは生産性の違いがある」ということに、
気づいていなかったのです。
そもそも、福祉の分野は、
人間が好きでないと勤まらない職業です。
子供嫌いの人が、小学校の先生になれないように、
人間嫌いの人は、福祉の現場には向いていません。
私は、数十年前に、
知的障害者が働く作業所(授産施設)を見学したことがあります。
そこで知的障害者のために働く職員を見て、
「彼らは、お金が欲しくて、この職業を選んだのではない。
本当に、人間が好きだから、この仕事をしている」と思いました。
当時の民主党政権は、福祉の現場を知らず、
さらに経済政策では、マルクス経済学を推進したので、
私は、唖然とするとともに、「もう民主党政権は、だめだ」と思いました。
ユーゴスラビア 2010 12 11
現在(2010年当時)、日本の民主党を眺めていると、
ユーゴスラビアを連想します。
昔、ヨーロッパに、ユーゴスラビアという国があったのです。
ユーゴスラビアは、多民族国家であり、
ひとつの屋根の下に、
「6つの共和国、5つの民族、4つの言語、3つの宗教、
2つの文字により構成される1つの国」と言われました。
ユーゴスラビアに共通の目標や理想があるうちは、
まるでモザイク芸術のように美しい国だったかもしれません。
民主党も、政権交代という共通の目標があった時は、
一致団結して、モザイク芸術のように美しく見えたかもしれません。
民主党は、自民党出身者から社会党出身者まで、
実に、いろいろな政党の出身者の寄せ集めで作られました。